「芸術写真の時代 塩谷定好展 」2016.8.20-10.23【三鷹市美術ギャラリー】
故郷・鳥取の風景や人物を撮り続けた塩谷定好。その作品は、ソフトフォーカスが印象的であるが、ただそれだけではない。こだわりぬいた構図や、奇跡のような瞬発力。「芸術写真」は、絵画の模倣ではなく、写真にしかできない表現だということに気づく。
19世紀に発明され、しばらくは芸術とは認められていなかった写真。その後、ロンドンから世界へと広まったのが、絵画のような芸術性の確立を求める「ピクトリズム(絵画主義)」という運動だった。日本では、その影響を受けながらも、独自の「芸術写真」として展開していったのだという。
東京の美術館でははじめてとなる写真家・塩谷定好の回顧展が開催されているのが、三鷹市美術ギャラリー。スマホやデジカメなど、デジタル写真が多くの人の日常にある今だからこそ、このゼラチン・シルバー・プリントの作品を前に、撮影技術の高度さにまで思い至るのかもしれない。私たちの撮影した写真と芸術写真の境界はいったいどこにあるのか、それを確かめたい気持ちになるのだ。
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三鷹市美術ギャラリー
東京都三鷹市下連雀3-35-1
JR三鷹駅(南口)前 CORAL 5階
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