その多彩な仕事の全貌に触れる「和田誠展」

「和田誠展」2021.10.9~12.19【東京オペラシティギャラリー】

思い立って訪れた「和田誠展」。展示室に入ると、壁一面に飾られた数々の有名人の似顔絵が楽しい気持ちにしてくれる。

1つめの展示室は壁面を利用するだけでなく、20本の4面の柱を利用して年齢と作品を紹介するユニークな構成。自由に行き来できるこの空間に、観たいものを観て、読みたいものを読むひとたちが集っている。

4歳からの和田氏の作品が紹介されている「和田誠になるまで」というコーナー。しかし、幼い頃からその片鱗を感じさせるというのではなく、幼少期からすでに和田誠であるように感じられる。あの有名やハイライトのパッケージは若干24歳の作品だ。

本展ではイラスト、漫画、挿絵、絵本、似顔絵、装丁、アニメーション、映画、ロゴという、和田誠氏が積み重ねてきた仕事の幅広さと作品の多さに圧倒されるはず。

約2000点を描いた「週刊文春」の表紙や、2000冊以上を手掛けた書籍の装丁も、ただ多作なだけでなく、どこか人の心を軽くしてくれて観ていると微笑んでしまうものばかりだ。

文字までも描く装丁やポスターに加えて、雑誌や書籍の原画の存在感にも魅せられる「和田誠展」。その仕事の全貌に触れるとともに、あまり知られていなかった絵本作品などに出合えるのも魅力の1つになっている。

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東京オペラシティギャラリー
東京都新宿区西新宿3-20-2
http://www.operacity.jp/ag/
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