TOP MUSEUMとしてリニューアルオープン。恵比寿ガーデンプレイスの東京都写真美術館

「杉本博司 ロスト・ヒューマン」2016.9.3-11.13【東京都写真美術館】

「世界報道写真展2016 沈黙が語る瞬間」2016.9.3-10.23【東京都写真美術館】

 

恵比寿ガーデンプレイス内にある東京都写真美術館が、9月3日リニューアルオープンした。

“TOKYO PHOTOGRAPHIC ART MUSEUM”から、愛称は「TOP MUSEUM(トップミュージアム)」。地上2フロア・地下1フロアの展示室のほか、1Fには映像作品・映画を上映できるホール、4Fには誰でも無料で利用できる写真と映像の専門図書室を備えた、総合美術館となっている。

 

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写真はアートである。

リニューアルオープンと総合開館記念20周年を記念して開催されているのは「杉本博司 ロスト・ヒューマン」展だ。ニューヨークを拠点に活躍する杉本博司が紡ぐ人類と文明の“終わり”。観客たちは、遺物たちが語りかける世界観に引き込まれてく。

2年の改修工事を経て新しくなったばかりのピカピカの空間に張られているのは、なんと錆びついてボロボロになったトタン。そこには、様々な職業の人が文明の終わりの言葉を書いた紙が張られている。

〈今日 世界は死んだ もしかすると昨日かもしれない〉

すべてがこんなフレーズで始まる肉筆の文は、それぞれ人格をもった人の存在を実感させ、彼らがまじめに文明を推し進めた、その行きつく先を思わせる。なぜか終わりは、時に滑稽にも思える。人類の愚かさに思い至りながらも、突き進むばかりの文明。すべては、永遠と現象の、その中にあるかのように。

 

 

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そして、写真は報道でもある。

「世界報道写真展2016」展の作品の前に立つと、世界中にはこんなにも悲しみに溢れているのかと途方に暮れ、どうしてこの現実を防ぐことができないのかと考える。フレームの中に収められた事象が、変革の必要性を強烈に訴えてくる報道写真は、まぎれもなくメディアである。世界中のフォトグラファーによって、理不尽な悲しみの多くは人類が引き起こしていることを知る。

 

文明は終わりに向かって突き進むことしかできないのだろうか。悲しい現実はどうにかして変えられないものだろうか。日常の中に存在する「写真」と「映像」。絶望から希望を見つけようとする写真がここにある。

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TOPMUSEUM 東京都写真美術館
東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
https://topmuseum.jp
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館内のCafe Maison ICHIのタルトでひと息