「古代ギリシャ―時空を超えた旅―」 2016.6.21-9.19【東京国立博物館】

展示室に入り、まず目を奪われたのは、紀元前6000年の「女性像」だった。まるで1つの博物館が移転してきたかのよう。ギリシャ国内の40か所以上の博物館から集められた作品全325点に圧倒されるのが、東京国立博物館で開催されている「古代ギリシャ展」だ。
エーゲ海と深くかかわりながら育まれた古代ギリシャの文明の姿から、豊富な資料で時代を追いながら展開する本展は、体系的かつ多面的に、ギリシャ文化の全貌を捉えることができる。
“本物”の「アルカイックスマイル」をたたえたアルカイック時代の大理石のクロース像・コレー像に、目を見張り、また、ダイナミックなポーズが「スパルタ教育」を彷彿させる少女アスリートの姿をしたスパルタの女性小像に、制度化された都市国家(ポリス)を見る。演劇も、民主主義も、オリンピックも、哲学も、みな古代ギリシャを源流にもつ。まさに西洋文化の源を見る思いだ。
そして、2016年の今年を強く思わせるのが「第6章 古代オリンピック」だ。古代オリンピアから出土した5種競技(徒競走、円盤投げ、走り幅跳び、レスリング)に挑む競技者の像に、リオオリンピックで活躍した、そして、東京オリンピックを目指す選手の姿が重なる。
平成館で開催されている「古代ギリシャ展」を観た後に、本館や法隆寺館を訪れると、日本との相違点に気づくことができて楽しい。古代ギリシャから、東洋の日本へ。時空を旅するように歩くことができる、東京国立博物館。
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東京国立博物館
東京都台東区上野公園13-9
http://www.tnm.jp
〈公式サイト〉http://www.greece2016-17.jp/
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