東京の天空によみがえった紀元後79年の古代都市「世界遺産 ポンペイの壁画展」

日伊国交樹立150周年記念 世界遺産ポンペイの壁画展【六本木ヒルズ・森アーツセンターギャラリー】2016.4.29-7.3

ポンペイ展1599

西暦79年8月24日、ヴェスヴィオ山が噴火。火山灰は一昼夜にわたって降り続き、1万数千人が暮らす街を火砕流が飲み込んだのは翌25日。この日がポンペイ最後の日となった。

 

「世界遺産 ポンペイの壁画展」では、ポンペイ赤を贅沢に使い、だまし絵のように荘厳な建築物を描いた壁画が出迎えてくれる。地上52階、ここではぜひ、地上タイムスリップして古代都市を歩くように、壁画のあった様子を体感してみたい。

 

ギリシャ・ローマ神話の神々、そして動植物。壁面に描かれたものから、2000年前の驚くべき文化度を高さを知る。葡萄や酒づくりが盛んであったポンペイ。この街の農園別荘の室内を再現したコーナーには、豪華な壁面に酒の神ディオニュソスや動植物が登場する。人々にとってギリシャ神が身近であったこと、農園として収穫や酒の出来を願っていたことなど人々の心情までも感じるとともに、豪華な装飾で室内を飾るほど繁栄した経済活動があったこともうかがい知ることができる。

 

色彩も鮮やかに、これらの壁画が今に伝えられている奇跡に驚くばかりの本展だが、日本初公開の《赤ん坊のテレフォスを発見するヘラクレス》を前にすると、その完成度の高さが格別であることを知るだろう。1世紀の壁画が、まるでルネサンス期の天才画家の作品のようにそこに存在しているのだ。

 

そして、展示室を進み、後半にたどり着くと、全体から見れば異色とも思える1つの小さなコーナーがあった。そこでは、山が噴火し、大量の火山灰が降り、海まで到達するほどの火砕流が流れる様子を時刻を追ったCG映像が流れていた。この短い映像を、何度も何度も繰り返し見てしまう。今の私たちには、2000年前のこの出来事も、地球の活動を知る貴重な一端に思える。

 

ポンペイ展1595

 

******************

六本木ヒルズ・森アーツセンターギャラリー

東京都港区六本木6-10-1

http://www.tokyo-np.co.jp/pompei/

******************