「春に想うー 梅・椿・桜・桃」〜茶道の世界に足を踏み入れる、畠山記念館〜

「春に想うー梅・椿・桜・桃」2016.1.16-3.13【畠山記念館】

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白金台の閑静な住宅地に佇む畠山記念館は、苑内に5棟も茶室を持つ私立美術館だ。荏原製作所を興した畠山一清氏は、即翁と号して能楽と茶の湯を嗜み、美術品を蒐集していた。即翁氏本人の発案により、茶事の場で披露してきた貴重な所蔵の美術品を展示しているのが、この記念館。四畳半の茶室も設えられた2階の展示室では、茶道文化を基にした季節ごとの展示が行われている。

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現在開催されている「平成28年 冬季展 春に想うー梅・椿・桜・桃」では、春にちなんだ取り合わせで心を和ませてくれる。畳敷きの小上がりの展示空間には、床の間を飾る松花堂昭乗筆「福禄寿」や鈴木其一筆「曲水宴図」。また、楽一入作「黒楽茶碗 銘 曙」や、小堀遠州作「共筒茶杓 銘 一つ松」などは、反対側からも見えるように展示され、茶室にいる感覚で楽しませてくれる。

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今回は、春を象徴する花の意匠が特別展示されており、めでたさ感じさせる尾形乾山作「色絵福寿文手鉢」「結鉾香合」に富んだ感覚を見たり、酒井抱一筆「桜に瑠璃鳥図」(十二ヶ月花鳥図)に魅せられた。展示期間が前期・後期に分かれているものもあり、残念ながら狩野探幽「唐子遊図」にお目にかかることができなかったが、静かな空間で畠山即翁氏愛用の貴重な道具を拝見することができる施設は貴重な存在。畠山即翁氏の茶道文化への想いをひしひしと感じる、そんな記念館だ。

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畠山記念館
東京都港区白金台2-20-12
https://www.ebara.co.jp/csr/hatakeyama/
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